ファクトリー便り
現場の技を訪ねて:職人の技を支える「鉋」の世界。台直しという繊細な仕事
先日、板蔵ファクトリーの職人さんに愛用の鉋(かんな)を見せてもらう機会がありました。 木を削る道具といえば「刃の切れ味」に目が行きがちですが、実はお話を伺うなかで驚かされたのは、刃を支える「台」の調整の凄さでした。
刃の研ぎ以上に難しい「台」の調整
どれほど鋭く刃を研ぎ、出す長さを調整したとしても、土台となる台が完璧に整っていなければ、決して美しく木を削ることはできないそうです。 職人さんいわく、実は刃を研ぐことよりも、この台の調整(台直し)の方がはるかに難しく、奥が深いのだそうです。
木という生き物に向き合う
鉋の台も、素材は木です。 木は加工された後も呼吸を続けているため、その日の温度や湿度によってわずかに膨張したり収縮したりと、常に変化しています。
そのため、例えばからっと晴れた日に完璧に調整した鉋であっても、雨の日が続くと湿気を吸って台の状態が変わり、削りにくくなってしまうこともあります。 その時々の気候に合わせて、道具の状態を読み切り、常に最良のコンディションに整える。こうした目に見えない細やかな調整の積み重ねが、私たちの製品の仕上がりを支えているのだと改めて実感しました。
日々、道具と真摯に向き合う職人さんたちの手仕事には、本当に頭が下がります。
先日取材をした鉋かけの際の記事はこちら↓
