飛騨の木工学校3校とコラボした「テーブル脚」開発

こんにちは!板蔵ファクトリーの吉田です。 突然ですが8月はベトナムに行ってきました。技能実習生の採用と設計事務所訪問、木材視察のためです。弊社グループのフローリングメーカー「旭商事」のベトナム支店グェンくん(日本語堪能)に案内してもらった初めてのベトナム旅で、木のものづくりの実態をよく知る機会になりました。

現地人おすすめのフーティウ(フォーと並ぶ人気の豚肉入り米粉麺、ホーチミンではこちらの方がポピュラーなのだそう。フォーよりモチモチ感の強い麺が、美味でした。)
採用した実習生と。勤勉なベトナム人は、板蔵の丁寧な仕事にも大変貢献してくれます。
ベトナムでは南洋材、アフリカ材を常用。街路樹にもテーブルサイズ径の「アパ」が生えているなど、木材資源もありそうです。

一枚板の未来を作っていくべく、これからも世界中の木を探索していきます!

板蔵ファクトリーNEWS

日頃は板蔵の一枚板をご愛顧ありがとうございます。NEWSコーナーでは、ホットな情報や板蔵ファクトリーの裏話をお届けします!

飛騨の木工学校3校とコラボした「テーブル脚」開発

一枚板をお取扱いの方なら「テーブル脚」について悩んだこと、おそらく一度はあるはずですよね。主に「三本脚」と呼ばれるデザインが多く使われていて、天板が主役の一枚板なので、脚まであまり気が回らなかったり、なかなか予算も選択肢も多くなかったりが現状ですよね。そして岐阜は木材資源も有名ですが、木工の町でもあります。

そこで…板蔵ファクトリーでは、岐阜県が誇る木工の学校3校と連携し、授業の中で「テーブル脚」を検討してもらうことにしました。テーブル脚の発想は自由であり、一枚板が載せられること、予算制限型と予算無制限型の2タイプ、岐阜県産材をなるべく活用してほしいとのお題を出しました。

授業風景。木工の先生方からのレクチャー。

岐阜県立森林文化アカデミー、木工たくみ塾、飛騨職人学舎はそれぞれ全く異なる学校ですが、今回の特別授業では3校の混成チームが編成され、技術や情報の交流にもなりました。

2か月にわたり素材選定、作り方、工数、予算などを考慮しながらデザイン、使い心地など様々な工夫をしてくれ、学生でありながら想像以上のクオリティの作品を発表してくれました。

ミニ模型を作ってアイディア出し。
本格的な検討の様子は、まさに企業の商品開発と同じ。 
実製作の様子です。磨き丸太の活用などのアイディアもありました。
  
コンペの様子。審査員は森林たくみ塾社長の小木曽様、生活技術研究所長谷川様、飛騨産業社長の岡田様、ヤマガタヤ産業社長、板蔵ファクトリーメンバー。
どのチームも熱量が伝わってきて、甲乙つけがたい!
総勢6チームの皆に新たなアイディアをたくさんもらいました。

さて、この後、この学生さん達のアイディアの中から、ITAKURAのデザイナーと板蔵ファクトリー企画チームが数案をピックアップし、ブラッシュアップさせたテーブル脚の試作を検討しています。

その様子を何と!岐阜県森林文化アカデミーの先生方がブログに書いてくださいました!(私も知らなかった先生や学生さんの努力が見えて、とっても面白い!)

【木工教育機関 3校合同プロジェクト】①課題出し : 岐阜県立森林文化アカデミー (forest.ac.jp)

【木工教育機関 3校合同PJ】②混成チームでデザイン検討 : 岐阜県立森林文化アカデミー (forest.ac.jp)

【木工教育機関 3校合同PJ】③デザイン案の中間発表 : 岐阜県立森林文化アカデミー (forest.ac.jp)

【木工教育機関 3校合同PJ】④本製作! : 岐阜県立森林文化アカデミー (forest.ac.jp)

【木工教育機関 3校合同PJ】 ⑤プレゼン!

【木工教育機関 3校合同PJ】 ⑥審査・表彰!

そして今後!これらを順次商品化し、皆様に選んでいただけるようなものづくりを目指します。実物は、10月の飛騨家具フェスティバル、板蔵EXPOにて展示予定です、乞うご期待!

一枚板ものづくりの裏側

このコーナーは、原木調達から行う弊社だからこそ見られる「一枚板ができるまで」をお届けします。 一枚板を扱う皆さまには、ちょっとしたトークのネタになる!?ものづくりの裏話です。

一目で「欲しい!」と思った、見た目から明らかに違う栃丸太

静岡県から切り出され、岐阜銘木協同組合に出品された栃。一目見た瞬間に、「これはすごい!」と思いました。このサイズ、形、小口や側から見て取れる杢、色…。今までのどんな栃とも違う、この存在感を前に、欲しいなぁ、こんな丸太を触ってみたいなぁと思いました。丸太については勉強中の私がそう思うくらいなので、当然銘木の仲間たちのベテラン勢も釘付けの様子です。そして「銘木大賞」の表彰が付けられています。

綿密に下見をし、予算を考え、迎えた競り当日。全国からこの栃狙いの業者がたくさん訪れ、狙わずとも一目見たいという業者も続々と訪れ、丸太の競りには珍しく満員御礼状態に。異様な緊張感です。

私たちは岐阜銘木協同組合役員チームとして仲間を組んで競り落としにかかりました。競りが始まると皆の手がどんどん上がり、入札金額の青天井状態がしばらく続き、かなり金額が高くなってきて1業者2業者離脱が始まります。

ようやく一騎打ちになり、こちらは予算がとっくに越しているのに手を上げ続ける状態。それでもまだ手の挙げ合いが数往復続きます。競り自体は数十秒のはずだったのですが、心臓のドキドキがしばらく続いていたのを覚えています。結果、相当予算オーバーしましたが、何とかゲット。熱くなる競りとは予算通りはいかないもの。そして後から振り返ると残念ながら写真はゼロです。

さて、興奮冷めやらぬうちに翌月には早速製材に。

丸太のままの状態での最後の記念にパチリ。極寒の時期での製材です
いよいよ「玉切り」。仲間内でのどこで切るか?の話合いにも30分ほど。
ちらりと側の部分を「すり出し」しただけで、この輝き。期待が持てますね!

次回は、波乱の製材編です。

工場picture「今月の1枚」

1点モノのオーダー加工を行う板蔵ファクトリーの工場内では、毎週のように職人さんもビックリの「なにこれ?!」という感激があります。今月の工場からの1枚は、こちら!

細長いカウンターです

今月は、こちらのタモのカウンターを紹介します。この写真では奥半分が隠れてしまっていますが、コの字型に組まれています。

まるで直角に曲げたかのような加工です

一枚板でありながらぴったりと隙間や段差なく合わさるところに職人の技術が出ています。

タモははっきりとした年輪と時折出る虎杢(1枚目の写真にも所々出ています)が特長の国産樹種です。木肌を見ていると、年輪の緻密さに木の歴史を感じますね。

板蔵ファクトリーでは、一枚板の様々な加工にお応えしますので、ぜひ図面をお持ちになってご相談ください

イベント案内

板蔵ファクトリーでは、年間を通じて様々なイベントを開催しています。ご興味のある方は、ぜひ、ご参加ください。

10月15日〜25日 板蔵EXPO秋

前回大反響をいただいた板蔵EXPO夏の余韻ままならぬうちに、「板蔵EXPO秋」の開催が決定しました!今回のEXPOは下記銘木市場の全国大会、飛騨家具フェスティバルと同時開催となり、あらゆる形の銘木のお祭りです。ぜひ岐阜にお越しください。

10月17日・18日 全国銘木展示大会

板蔵ファクトリー親会社のヤマガタヤ産業が理事長を務める「岐阜銘木協同組合」にて、10月は年イチの大市が開かれます!全国から優良な銘木珍木?がたくさん集まりますので、お越しください。

10月19日〜23日 飛騨の家具フェスティバル

毎年岐阜県飛騨にて行われる家具の一大イベント「2024飛騨の家具フェスティバル」。今年は弊社もオブザーバー出展できることになりました。最新の飛騨家具と共に、一枚板の新しい表現の世界をご覧ください。

年間スケジュール
2024年10月15日〜25日 板蔵EXPO秋
2024年10月17日・18日 全国銘木展示大会
2024年10月19日〜23日飛騨の家具フェスティバル
オンラインで体験するITAKURA7の世界

板蔵ファクトリーでは、遠方の方、時短したい方のために、オンライン上でITAKURAの在庫を検索したり銘木情報を調べたりする方法を増やして地球上どこにいてもご提案ができる体制を整えています。

板蔵ファクトリー VRツアー

Matterport で作成した、板蔵ファクトリーのバーチャル展示場にて、本来見に来ることの難しい日本全国のお客様に リアルな一枚板の風合いや実際にテーブルとして配置したエレガンス感を感じていただけます。

上記の画像をクリックしていただくとVRページへジャンプします。

こちらのVRはお施主様との打合せにもご活用いただけます